1 保険料納付要件
保険料納付要件とは
障害厚生年金・障害基礎年金を受給するには、原則として保険料納付要件(次の①または②)を満たす必要があります。
①3分の2要件(原則による納付要件)
初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付又は免除されていること
※計算するにあたっては、小数点まで計算のうえ、2/3=0.6666・・・と比較します。
※合算対象期間(カラ期間)は被保険者期間ではなく、計算の分母分子に含みません。
②直近1年要件(経過措置による納付要件)
初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
※②の要件については期間限定の特例となっています。
実務上は、まず②の直近1年要件を確認します。確認する期間が短くて済むことと、②を満たしていれば、①の確認をする必要がないためです。
②の直近1年要件を満たしていない場合には、3分の2要件を確認します。
【事例1 直近1年要件の確認方法】

図503
この事例では、平成24年1月~12月が納付されているので、②の要件を満たすことになります。この期間さえ納付されていれば、他の期間は未納でも納付要件を満たします。
また、納付期間が合算対象期間(カラ期間)であっても、納付要件を満たします。
【事例2 初診日が60歳以降である場合の直近1年要件】

図513
【事例3 2/3要件の確認方法】

図515
10月/13月 > 2/3 のため、納付要件を満たします。
(0.769…) (0.666…)
◆ 20歳前に初診がある場合
20歳前に初診日のある障害による障害基礎年金の場合は、保険料納付要件は問われません。
◆60歳~64歳時に初診日がある場合
60歳~64歳時に初診日がある場合は、その期間は国民年金の強制加入期間ではないため、初診日のある月の前々月までの1年間に被保険者期間がない場合があります。
この場合は、被保険者期間のある月まで遡り、この月までの1年間のうちに、保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の被保険者期間がない場合に、保険料納付要件を満たしたものとされます。
ただし、初診日が65歳以後の場合はこの特例は適用されません。
平成3年5月1日前に初診日がある場合
平成3年5月1日前に初診日のある傷病については、保険料納付要件の「初診日の属する月の前々月」が「初診日の属する月前における直近の基準月(1月、4月、7月、10月)の前月」となります。

図511
保険料納付済期間とは
障害基礎年金における保険料納付済期間とは、次のア~工に該当する場合をいいます。
ア. 国民年金の第1号被保険者期間及び昭和61年3月31日以前の国民年金被保険者のうち、
保険料を納付した期間(任意加入被保険者期間のうち保険料を納付した期間を含みます。)
イ. 国民年金の第2号被保険者期間(20歳前と60歳以降の老齢給付の受給権が発生するまでの期間を含みます。)
ウ. 国民年金の第3号被保険者期間
エ. 昭和61年3月31日以前の被用者年金の加入期間(20歳前と60歳以降の期間を含みます。)
-補足説明-
初診日以降に初診日前の保険料を納付した保険料納付済期間や3号特例を認められたことによって保険料納付済期間とみなされた期間は、いずれも保険料納付済期間とはならないため、納付の計算に含めることができません。
初診日よりも前に納付していること、3号特例届の届出を行っていることが必要です。
保険料免除期間とは
障害基礎年金における保険料免除期間とは、次のア~ウに該当する場合をいいます。
ア. 国民年金の第1号被保険者期間及び昭和61年3月31日以前の国民年金被保険者期間のうち、保険料の全額免除を受けた期間
イ. 国民年金の第1号被保険者期間のうち、平成14年4月からの保険料の半額免除、平成 18年7月からの4分の3免除、4分の1免除を受けた期間(免除された残りの保険料を納めた期間のみ)
ウ. 学生の保険料納付特例、若年者の保険料納付猶予を受けた期間のうち、保険料を追納しなかった期間
-補足説明-
初診日以降に初診日前の免除を申請して認められた期間は、保険料免除期間とはなりません。ただし法定免除は除かれるため、免除期間として計算できます。ただし、第3号被保険者期間は、初診日以降に届出があったとしても、保険料納付済期間に算入することができます。
納付要件への可否のとりまとめ
| 初診日以後の保険料納付期間 | 納付要件に算入できない |
| 初診日以降に届出の第3号被保険者期間 | 納付要件に算入できる |
| 3号特例期間 | 納付要件に算入できない |
| 初診日以後に届出をした申請免除期間 | 納付要件に算入できない |
| 初診日以後に届出をした法定免除期間 | 納付要件に算入できる |