障害年金の受給権者が行う、障害の程度が増進した場合の年金額の額改定請求については、短期間のうちに障害の程度が変更したとして何度も請求を行うことのないよう、受給権を取得した日又は障害の程度の診査を受けた日から1年間の待機期間が設けられています。
平成24年8月に成立した「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律」(平成24年法律第62号)により、「障害の程度が増進したことが明らかである場合」として厚生労働省令で定める場合には、額改定請求の待機期間を要しないこととされました。
すべての傷病が対象となるわけではなく、次の傷病が対象となる傷病やパターンは決まっています。
例えば、精神疾患は含まれません。
1年を経過しなくても額の改定を請求できる場合(新法)
眼の障害
- 両眼の視力がそれぞれ0.03以下のもの
- 一眼の視力が0.04、他眼の視力が手動弁以下のもの
- 両眼の視力がそれぞれ0.07以下のもの
- 一眼の視力が0.08、他眼の視力が手動弁以下のもの
- ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの
- 自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの
- ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のⅠ/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつⅠ/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの
- ゴールドマン型視野計による測定の結果、求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、Ⅰ/2視標による両眼の視野がそれぞれ5度以内のもの
- 自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
聴覚・言語機能の障害
- 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
- 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
- 喉頭を全て摘出したもの
肢体の障害
- 両上肢の全ての指を欠くもの
- 両下肢を足関節以上で欠くもの
- 両上肢の親指および人差し指または中指を欠くもの
- 一上肢の全ての指を欠くもの
- 両下肢の全ての指を欠くもの
- 一下肢を足関節以上で欠くもの
- 四肢または手指若しくは足指が完全麻痺したもの(脳血管障害または脊髄の器質的な障害によるものについては、当該状態が6月を超えて継続している場合に限る)
内部障害
- 心臓を移植したものまたは人工心臓(補助人工心臓を含む)を装着したもの
- 心臓再同期医療機器(心不全を治療するための医療機器をいう)を装着したもの
- 人工透析を行うもの(3月を超えて継続して行っている場合に限る)
その他の障害
- 6月を超えて継続して人工肛門を使用し、かつ、人工膀胱(ストーマの処置を行わないものに限る)を使用しているもの
- 人工肛門を使用し、かつ、尿路の変更処置を行ったもの(人工肛門を使用した状態および尿路の変更を行った状態が6月を超えて継続している場合に限る)
- 人工肛門を使用し、かつ、排尿の機能に障害を残す状態(留置カテ-テルの使用または自己導尿(カテーテルを用いて自ら排尿することをいう)を常に必要とする状態をいう)にあるもの(人工肛門を使用した状態および排尿の機能に障害を残す状態が6月を超えて継続している場合に限る)
- 脳死状態(脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至った状態をいう)または遷延性植物状態(意識障害により昏睡した状態にあることをいい、当該状態が3月を超えて継続している場合に限る)となったもの
- 人工呼吸器を装着したもの(1月を超えて常時装着している場合に限る)